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これぞ日本の美意識「ブラックブレザー」がなぜ大人のコーデに「不可欠なのか」

ブレザーという服は素晴らしい。もともと軍服にルーツを持つ威厳がありながらもアイビーリーグのレガッタ競技のユニフォームとして親しまれてきた若々しさがあり、どんな着こなしにも対応する懐の広さがあるから。だからこそ、みなさんのワードローブにかならず1着は入っているに違いない。

なぜ、黒ブレザーなのか?

しかし、おそらくそのブレザーの生地はネイビーではないだろうか。前述したとおり水辺の服というイメージのためか、それともネイビーという色味の万能性ゆえか、世に出回るブレザーの多くがネイビーで仕立てられている。

だからこそ、我々はあえての黒で、究極のブレザーを作り上げることにした。

欧米人は黒を着ない。彼らにとって礼服や喪服の色だからだ。しかしコム・デ・ギャルソンとヨージヤマモトの“黒の衝撃“を知っている日本人にとって黒はフォーマルでありながらモードの色でもあり、ビジネスにも使えるカラーだ。つまり、もともとデイリーウェアにフィットするブレザーに黒という色を組み合わせることで、アイビーな着こなしからもクラシコ・イタリアの装いからも離れて日本人独自の美意識を反映したファッションを作ることができるのだ。

すべてのスタイルにマッチする黒ブレザー

たとえば、グレースラックスや白のトラウザーズを黒ブレと組み合わせればソリッドなモノトーンコーデが完成し、チノーズやブラックジーンズとも相性は抜群。さらにカジュアルに着こなすなら軍パンなんてのもいい。こんな具合で紺ブレ以上にボトムスを選ばないのが、黒ブレという存在だ。

しかも紺ブレはクラシックやオーセンティックな印象の強いコーデが出来上がるのに対して、黒ブレはモダンで都会的、そしてツイストが効きつつも極めてシックに仕上がる。前回の好評を博した紺ブレはダブルだったが、今回の黒ブレはシングルにしているのも、カラーに合わせてシャープな着こなしを狙ったアレンジだ。

東和プラムの職人技による極上の着心地を堪能したい

しかも、今回も製造にあたって前回同様に東和プラムに縫製を依頼。
諸澤が最もスーツの仕立てで重視している「脊髄で着る」という仕立てをファクトリー製でありながら実現できるのは、世界広しと言えども同社だけだからだ。

その「脊髄で着る、極上の着心地」を実現できる秘密が、東和プラムの十八番である純正鎌衿。真っ直ぐにカットした衿のパーツを丹念にアイロンでプレスをしながら曲げていく特別な仕立て法であり、それよって人体で最も負荷に強い背骨にジャケットの重さを背負わせつつ、撫で肩かつ前肩な日本人の体型にもフィットする構造に仕上がるのだ。

もちろん、仕立てのこだわりはそれだけでは無い。アームホールは下を小さく作りながら生地をいせ込んでいくことで、オメロピット(肩の前のゆとり)をしっかりと確保。

そしてアンコンジャケットのように見える軽やかな着心地と見た目だが、実はフル毛芯の背抜き仕立てと、体型補正効果も備えている。構築的でありながら軽やかな秘密は、服の内部で芯地を突き合わせる際に、端を極限まで薄くすることによって外に段差が響くことなくスッキリと美しいシルエットを実現しているから。これもまた、日本の細やかな配慮が行き届いた東和プラムならではの職人技だ。
諸澤が「サルトリアで仕立てたスーツと同様の作り」と太鼓判を押す理由がお分かりだろう。

生地は前回と同じく、イタリアの名門ミルのヴィターレ・バルベリス・カノニコ社のなかでもクラシックラインに属するペレンニアル。スーパー110’sのウールを260gという軽量感ある目付で滑らかに織り上げており、ビジネス&デイリーユースのスーツ用生地として極めて評価の高い生地を選択した。

そしてもうひとつのおもてなしが、燻銀風の替えボタンが付属するところ。ブレザーと言えば金ボタンのイメージも強いものだが、ブラックブレザーの場合はボタン選びで悩む人が多いのも実情。そこでラグジュアリーな印象の金ボタンに加えて、モノトーンな着こなしをソリッドな印象に早変わりしてくれるシルバーのボタンも付属することにした。

もちろん、ディテール類も手抜かりはない。大ぶりなパッチ&バルカポケットに、本切羽で重ねボタンの袖口、そしてセンターベントと、トラッドのルールを知りながらもあえてアイビーでもクラシコ・イタリアでもブリティッシュでもない、これまで世界のファッションを幅広く咀嚼してきた日本ならではのディテールワークだ。

そもそも、ほとんどファッション市場にはブラックブレザーは流通しておらず、もし手に入れようとすればオーダーメイドしない限り、納得のできるものが手に入らないはず。荻山は「もしセレクトで同じものが売られていたら20万ぐらいしそう」と言っていたが、仮に同様のクオリティでオーダーメイドしたならば30万は下らないだろう。

しかし、ブレザーは普段から袖を通したいカジュアルなジャケットでもある。だからこそ今回の頂上ブレザーではクオリティは落とすことなく10万円を着る価格帯を目指し、実現した。ぜひ普段使いにちょうど良い、最上級のブラックブレザーを手に入れてほしい。

頂上黒ブレザー ご購入はこちら(6月5日(木)12時〜 オーダー開始)

【商品情報】

■商品名 :【匠シリーズ】頂上黒ブレザー

■価格:99,550円(税、送料込み)

■色: ブラック

■サイズ展開: 44・46・48・50の4サイズ

■素材:ウール100% (VITALE BARBERIS CANONICO製)

■製造国: 日本

■発売時期: 2025年6月5日(木)正午12:00~2025年6月18日(水)13:00

■お届け時期 :2025年